勝負の綾と天運が交差したMリーグセミファイナル 土田の眼が捉えた運命の分かれ道
Mリーグの2025-26シーズンが終わりました。レギュラーシーズン、セミファイナル、そしてファイナルと、全て首位だった風林火山が見事に2度目の優勝を果たしました。そこにいたるセミファイナル、ファイナルでの激戦は見応えがあるものでした。来季以降の活躍を感じさせる動きもあれば、これまでの実績通りの活躍をした選手たちもいました。私なりに振り返ってみます。
まずはセミファイナルです。レギュラーシーズンを勝ち抜いてギリギリの6位で通過した雷電が文字通り台風の目になりましたね。終盤は、成績が良い風林火山とビーストのファイナル進出が濃厚で、残る2席を雷電、麻雀格闘倶楽部、フェニックス、ドリブンズの4チームが競う構図になりました。
勝負の綾は「試合の有無」だった
4月30日にセミファイナルが終わりましたが、私が注目した勝負の綾は「最終日に試合があるかどうか」でした。
上記の4チームはここまで接戦だったのですが、奇しくも最終日に試合があるチームとないチームに分かれました。私の見立てでは、最終日に試合があるチーム、試合がないチームからそれぞれ1チームずつがファイナルにいくと思っていました。
最終日に試合があるのは、麻雀格闘倶楽部とドリブンズでした。2チームのうちどちらかが勝ち進むと予測していたところ、麻雀格闘倶楽部の滝沢和典さんが四暗刻をツモって勝利を決めました。正直なところ、勢いに陰りが出ていた麻雀格闘倶楽部は厳しいと予測していたのですが、選手権監督でもある滝沢さんが最終日に出陣して、大物手でファイナル行きの切符を手に入れるしびれる展開になりました。私の覚えている限り、滝沢さんは、恐らくプロの中でテレビ放送が入っているような場面で一番多く役満でアガっています。
しかも今回アガったのは、親の役満で四暗刻です。やはりなにかを「持っている」ということですね。華やかなものが似合う。そして役満だったにもかかわらず、あたかも安い手でツモったような感じの所作を見せてくれた。他の3人への配慮だったのだと思いますが、そういった部分もファンの心を打つわけです。16000オールをツモったのなら喜んで当然なのに、1000オールをツモったような感じで、美しい所作でした。
ではこのときの対局、4月30日の第1試合を振り返って行きましょう。

対局が始まる時点のスコアは、ご覧のとおりでした。雷電とフェニックスはすでに全日程を終えています。
この日対局する4チームのうち、風林火山とビーストはほぼ勝ち抜けが決まっています。
残る麻雀格闘倶楽部とドリブンズが、ファイナル進出を競う形です。差は185.8ポイント。麻雀格闘倶楽部が有利ではありますが、Mリーグルールはトップとラスで100ポイント以上縮まることも多く、ドリブンズにもチャンスがあります。どんな勝負事でもそうですが、このような場合、追いかける立場の方が強いこともあります。
滝沢さんは、東3局で風林火山・内川幸太郎さんに放銃し、3着目で親を迎えました。親で少しでも戻したい場面です。
5巡目で七対子のイーシャンテンになりました。

Mリーグ提供
このあと6ピンが暗刻になります。
この時点で滝沢さんは、六、九万をすでに切っているとはいうものの、三暗刻も考えたと思います。

Mリーグ提供
劇的なドラマ誕生へ
このあと、下家のビースト・中田花奈さんが、滝沢さんが切った8ソーをチーしました。